
抜鍼忘れを防ぐ院内チェック|本数確認・体位変換・記録の手順
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抜鍼忘れを防ぐ院内チェック|本数確認・体位変換・記録の手順
抜鍼忘れは、刺鍼数と抜鍼数を体位変換前と施術終了前に照合し、差がゼロになるまで終了扱いにしない手順で予防します。1人で施術する時間帯でも、数え方と確認動作を固定すれば、気づきにくい抜けを減らせます。
本記事は、医学的な診断や処置を案内するものではありません。抜去困難、体調変化、損傷が疑われるときは、院内だけで判断せず、速やかに医療機関の判断につなげます。
抜鍼忘れ防止の結論と早見表
以下は、学会ガイドラインの確認時点と、院内で実行しやすい管理の順を分けた編集上の整理です。
| 確認時点 | 見るもの | 次へ進む条件 |
|---|---|---|
| 刺鍼時 | 使用した本数 | その場で記録する |
| 体位変換前 | 抜鍼数との照合 | 差がない |
| 施術終了前 | 体表と寝具 | 回収を確認する |
| 不一致時 | 周辺と記録 | 離床を止める |
抜鍼忘れが招くリスク
抜鍼忘れは、患者の不安や安全上の問題につながり得るため、施術の上手さだけに任せず、確認工程として扱います。鍼灸安全対策ガイドライン2025年版(改訂第2版)は、体位変換前と施術終了前の本数確認、複数者による確認を示しています。
院内で重要なのは、使った本数と回収した本数を「だいたい合う」と扱わないことです。差が出た時点で終了、離床、片付けを止めるという共通の約束を、施術者と受付担当で共有します。

確認するタイミングを固定する
確認のタイミングは、刺鍼時、体位変換前、施術終了前の3つに固定します。体位変換がない施術でも、終了前の照合を省かず、患者が離床する前に体表、施術ベッド、フェイスタオル周辺を確認します。
後から思い出して数える方法ではなく、その場で短く記録します。施術録とは別に、院内の安全確認メモとして時刻、確認者、照合の結果を残す形なら、法定の記載事項と混同しにくくなります。
刺鍼前に確認方法を決める
数え方と使用済み鍼の置き場を統一する
刺鍼前に、使用済み鍼をどの回収トレイへ入れるか、途中で置き場所を変えないことを決めます。使い捨ての鍼の包装、未使用のはり、回収済みのはりが同じ場所に集まると、確認そのものが難しくなります。
本数の数え方は、院内で一つに統一します。施術部位ごとに区切る、刺鍼時に印を付ける、回収時に同じ順で戻るなど、担当者が変わっても同じ動作を選びます。

ダブルチェックと1人施術時のクロスチェック
複数人がいる場合は、施術者以外の人が本数を確認するダブルチェックを使います。確認した人は、施術内容を判断するのではなく、記録と回収の数が一致しているかを別の目で見ます。
1人施術では、同じ人が同じ動作を連続して繰り返すだけでは見落としが残ります。時間を少し空け、見る位置や数える順を変えるクロスチェックを院内の代替手順として決めます。これは学会の定型手順ではなく、少人数院の管理例です。
刺鍼から施術終了までの確認手順
刺鍼本数をその場で記録する
刺鍼した時点で、院内メモへ本数または院内で決めた記号を残します。施術の途中で患者への説明や電話対応が入る場合も、再開前に最後の確認地点を見返し、記録が空欄のまま次の動作に進まないようにします。
患者の体調や施術内容に関する専門的な評価は、この記事の確認表で決めません。本数管理の役割は、確認の漏れを減らすことであり、医学的な判断を代替することではありません。

体位変換前に本数を照合する
うつ伏せから仰向けへ変わる前など、体位を変える前に刺鍼数と抜鍼数を照合します。差があれば体位変換を急がず、記録、体表、施術ベッド、フェイスタオル、回収トレイの順で確認します。
患者を待たせることを気にして確認を後回しにすると、寝具の交換や次の準備と重なります。確認中であることを丁寧に伝え、担当者が途中で別の業務に移らないようにします。
抜鍼数・体表・寝具を確認して終了する
施術終了前には、抜鍼数の照合に加え、体表、衣類、施術ベッド、フェイスタオルの周辺を確認します。回収したはりは、患者の近くに残さず、回収トレイまで移したことを確認してから片付けへ進みます。
この終了確認は、次の患者を迎える準備とは別の工程です。受付担当がいる院では、患者が退出する前に声をかける役と、施術場所を確認する役を分けると、終了の判断が明確になります。

本数が合わない場合の対応
離床・片付けを止めて残数と周辺を確認する
本数が合わないときは、患者の離床、寝具の回収、施術室の片付けを止めます。最後に確認した時点、使用した本数、回収トレイ、体表、衣類、施術ベッドを順番に確認し、途中の会話や片付けで記録を上書きしないようにします。
見つかったかどうかにかかわらず、起きた時刻、確認した範囲、対応した人を事実として残します。患者への説明や外部連絡は、院の責任者と必要な専門機関の助言を踏まえ、個別の状況に応じて行います。

発見後の確認・記録と医学的判断を分ける
院内記録には、見つかった場所、回収の状態、関係者への連絡など、確認できた事実を書きます。患者の状態や必要な処置を自己判断で記載せず、異常や抜去困難があれば医療機関へ相談し、医師の判断につなげます。
日常の見直しでは、個人を責めるより、置き場、記録欄、体位変換の声かけ、ダブルチェックのどこで止まったかを確認します。同じ原因が繰り返される場合は、手順を短くして再教育の機会を作ります。
抜鍼確認のFAQ
1人施術でもクロスチェックはできるか
できます。時間を分け、見る位置や数える順を変えて再確認するクロスチェックを院内手順として置きます。複数者によるダブルチェックとは区別し、1人施術での補助的な確認策として扱います。
体位変換がない場合も確認するか
体位変換がない場合も、施術終了前の本数照合と周辺確認は行います。体位変換前の確認は、その動作がある場合の重要な確認点であり、終了前の確認を置き換えるものではありません。
本数確認はどこまで記録するか
本数、確認者、時刻、差があった場合の対応を、院内の安全管理メモとして残す方法があります。使用済み鍼の廃棄記事とインフォームドコンセントの記事も参照し、法定の施術録と混同しない運用にします。
「治療院HUB」でできること
- 患者管理:患者データベース
- 予約管理:LINE連携予約
- LINE自動配信:離脱アラート配信
- 離脱防止CRM:来院サイクル自動記録
まとめ
終了前の本数確認を定着させる
抜鍼確認の表では、刺鍼時、体位変換前、終了前の確認を同じ欄にせず、各時点での本数と確認者を残します。体位変換がない場合も終了前の工程は必要であり、使用済み鍼の回収トレイ、体表、衣類、ベッド、フェイスタオルの確認が済むまで片付けを始めません。
本数に差が出た場合は、最後に一致を確認した時点から順にたどり、患者の状態を院内メモで判断しないようにします。記録と外部連絡に関する確認先を分け、異常が疑われるときは医療機関の判断につなげます。
終了確認を終えた人と次の患者の準備へ移る人の役割が重なる場合は、完了した時点を明確に伝えます。患者の離床後に記憶だけで補わず、確認結果と未確認事項を照合してから回収トレイを処理します。
記録欄は、施術の流れを止めない長さにし、刺鍼時、体位変換前、終了前のどこで確認したかが分かるようにします。本数が一致した場合も、確認者や時刻を短く残すと、次の患者の準備で確認工程が消えるのを防げます。管理メモは患者の状態を診断するための記録ではありません。
確認する人が変わる日には、回収トレイの位置、寝具の扱い、終了確認の声かけを最初に共有します。賠償責任保険の備えの記事も参照し、事故後の個別対応ではなく、日常の予防工程を整えてください。異常が疑われる場合は、医療機関の判断を優先します。
本数確認の役割は、途中で別の業務が入っても、最後に何を確認したかを分かるようにすることです。施術者が交代する場合は、刺鍼数、回収済みのはり、次に必要な確認時点を口頭とメモで共有します。数が合わないときは、患者を急がせず、確認工程を止めずに続けます。
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