あはき・柔整の広告規制ガイド|NG表現と2025年ガイドライン【2026年版】
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あはき・柔整の広告規制ガイド|NG表現と2025年ガイドライン【2026年版】

2026年7月9日26分で読める

あはき・柔整の広告規制ガイド|NG表現と2025年ガイドライン【2026年版】

「チラシに『腰痛が治る』と書いていいのか」「ホームページにビフォーアフター写真を載せていいのか」——集客を考えるほど、広告表現の線引きに不安を感じる治療院は少なくありません。

結論から言うと、あはき・柔整の広告は「書ける項目が法律で限定列挙されている」のが大原則で、効果効能の断定・ビフォーアフター・体験談は原則として広告できません。本記事では、あはき法第7条・柔道整復師法第24条と令和7年(2025年)2月18日の新ガイドラインをもとに、NG/OK表現を一次ソース基準で整理し、規制を守って集客する方法まで解説します。

あはき・柔整の広告規制とは?広告できる項目は法律で限定列挙

あはき・柔整の広告規制は、「広告してよい項目を法律が列挙し、それ以外は広告してはならない」という限定列挙方式です。「これはダメ」という禁止列挙ではなく「これしか書けない」発想が特徴です。

あはき・柔整の広告規制が限定列挙方式であることを示す図解
あはき・柔整の広告規制が限定列挙方式であることを示す図解

広告規制の定義 — あはき法第7条・柔整師法第24条による限定列挙

列挙された事項「以外」を広告すると違反になります。あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(あはき法)第7条と柔道整復師法第24条は、いずれも「広告し得る事項」を定め、何人もいかなる方法でもそれ以外を広告してはならないと規定しています(e-Gov法令検索)。

広告できる事項であっても「施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたってはならない」とされ(あはき法第7条第2項・柔道整復師法第24条第2項)、「名医」「第一人者」のような優秀性を示す表現も範囲外です(厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドライン」令和7年2月18日)。

罰則も定められています。柔道整復師法では第30条第5号により30万円以下の罰金が規定され、あはき法にも同様の罰則があります(e-Gov法令検索)。ただし実務上はまず所管の保健所の指導・是正が入るのが一般的です。

広告できる項目の早見表 — 氏名・施術所名・施術日時・厚労大臣指定事項

広告できるのは、施術所を「探して選ぶ」ための事実情報に限られます。次の早見表のとおり。

区分広告できる項目
施術者施術者である旨/氏名/住所
業務の種類(あはき)あん摩・マッサージ・指圧/はり/きゅう
施術所名称/電話番号/所在の場所を表示する事項
日時施術日または施術時間
厚労大臣指定事項もみりょうじ/やいと、えつ/小児鍼/開設届をした旨/医療保険療養費支給申請ができる旨/予約・休日夜間・出張による施術/駐車設備に関する事項

※あはき法第7条・柔道整復師法第24条および厚生労働大臣の指定事項(自治体公表資料・厚生労働省ガイドラインによる整理)。「医療保険療養費支給申請ができる旨」は、脱臼・骨折の患部に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限られます。

逆に言えば、表にない「腰痛・肩こりに対応」「○○整体」「効果」といった症状名・施術方法・効能の表現は原則として広告できません。

2025年(令和7年)あはき・柔整広告ガイドラインで変わったこと

2025年の最大の変化は、厚生労働省が判断基準をまとめたガイドラインを正式に発出したことです。法律の条文が変わったのではなく、保健所が指導する際の「ものさし」が明文化された点が要点です。

2025年ガイドラインで広告適正化の判断基準が明文化された流れの図解
2025年ガイドラインで広告適正化の判断基準が明文化された流れの図解

令和7年2月18日付の新ガイドラインの位置づけ

新ガイドラインは、保健所が広告を指導する際の指針として位置づけられています。正式名称は「あん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業若しくは柔道整復業又はこれらの施術所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針」で、令和7年2月18日付で厚生労働省から発出されました(厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドラインの概要」)。

目的は、利用者が適切な施術所を選べるよう正確な情報提供を促し、自治体ごとにばらついていた指導基準を国の指針として揃えた点に安全向上と適正化の意義があります。

禁止される広告類型(虚偽・誇大・比較優良など)と注意点

ガイドラインは、限定列挙に反する表現を具体的な類型として整理しました。次の広告が適正化の対象(NG)に明示されています。

NGとされる広告類型内容の例
虚偽広告事実と異なる、または人を誤認させる内容(例: 実際は土日祝の受付がないのに「年中無休」と表示)
誇大広告効果等を誇張し、利用者に誤認を与えるおそれのあるもの
比較優良広告「県内で唯一」「地域No.1」「他院より優れている」など他施術所との優劣・優秀性を示すもの
公序良俗に反する内容の広告わいせつ・残虐な図画/映像、差別を助長する表現など
品位を損ねる内容の広告提供内容と関係の薄い事項や過度な誘引など、施術所・施術の品位を損ねるもの

※厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドラインの概要」(令和7年2月18日)等より整理。

なお、費用を支払って検索結果に表示させるリスティング広告も「広告」に該当し、上記の規制対象となります(リスティング広告それ自体が禁止というわけではなく、内容が規制に従う必要があります)。また施術所は届出制であり、「開設届出をした旨」は広告できますが、国・自治体の認可・認定・指定を受けたかのような表記は「広告できない事項」にあたります(厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドラインの概要」「同 指針本体」(令和7年2月18日)より)。

ガイドラインは「NGワードの羅列」ではなく「なぜダメか(利用者の誤認防止)」という考え方ごと示しているため、迷う表現はこの趣旨に照らすと判断しやすくなります。

使えないNG表現・使えるOK表現の早見表

NG/OKの境目は「事実情報か、効果・優劣の訴求か」で整理できます。広告できる項目(事実)は出せますが、効能・体験・比較・技能の優秀性に踏み込むと範囲外です。言い換え(変換表)を示します。

NG表現とOK表現の言い換え変換表の図解
NG表現とOK表現の言い換え変換表の図解

NG表現 — 効果効能の断定・ビフォーアフター・体験談・専門外の標榜

避けるべきは、利用者に「自分も治る」と誤認させる表現です。代表的なNGは次のとおり。

  • 「腰痛が治る」「肩こりに効く」など効果効能の断定
  • 施術前後を比較するビフォーアフター写真
  • 患者の体験談・口コミの掲載
  • 「名医」「第一人者」など技能・経歴の優秀性の強調

ビフォーアフター写真や体験談は、効果に個人差があるのに誰でも同じ結果が得られるかのような誤認を招くため、原則として掲載できないと整理されています(厚生労働省ガイドラインの趣旨より)。

口コミは別の法令にも注意が必要です。2023年10月施行の景品表示法「ステルスマーケティング規制」では、対価を渡して高評価の口コミを書かせる行為が不当表示の規制対象になりました。実際に、患者へ値引きと引き換えに高評価レビューを依頼した医療機関が消費者庁の措置命令を受けた事例があります。「割引と引き換えに星5レビュー」は広告規制とは別にステマ規制違反となり得ます。

OK表現と言い換え — 営業情報・厚労大臣指定事項を正しく出す

OKにするコツは、効能の訴求を「利用者が選ぶための事実情報」に置き換えることです。次の変換表を参考に。

NG表現(避ける)OK表現(言い換え例)
腰痛・肩こりが治りますはり、きゅう/あん摩マッサージ指圧(業務の種類)
当院の特殊整体で効果絶大施術所の名称・所在地・電話番号・施術時間
患者さんの喜びの声多数予約に基づく施術を実施/駐車設備あり
健康保険が使える(無条件)医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼・骨折は医師の同意明示)
夜10時まで・出張も歓迎休日・夜間における施術/出張による施術の実施

効能を語らず、広告できる事実情報で「選ばれる情報」を整えるのが規制下の広告設計の基本です。

規制を守って安全に集客する方法

最も安全なのは、「不特定多数へ効果を訴求する広告」に頼らず、「利用者が自ら求めて受け取る情報」と「事実情報」で接点をつくることです。まず自院サイトの位置づけを押さえたうえで、規制リスクの低い2つの方法を実践します。

広告に頼らず安全に集客する方法の図解
広告に頼らず安全に集客する方法の図解

ウェブサイト(ホームページ)は広告規制の対象になるのか

施術所が自ら運営するウェブサイトは、従来「原則として法律上の広告規制の対象外」と整理されてきました。利用者が自ら検索して訪れる情報源で、一方的に発信する「広告」とは性質が異なるためです(全国柔整鍼灸協同組合の解説より)。

ただし「ホームページなら何を書いてもよい」わけではありません。費用を払って誘導するリスティング・バナー広告は広告に該当し得るほか、ステマ規制や誇大表現の問題は媒体を問わず生じます。扱いは論点が割れやすい領域のため、自院サイトの表現を判断する際は、必ず所管の保健所や広告規制に詳しい専門家に確認してください。安全な集客は、この対象になりにくい次の2つの接点を軸に設計します。

広告に頼らず「自ら求めて受け取る情報」で再来を促す

規制リスクが最も低いのは、来院済みの患者へ本人が同意して受け取る形で再来を促す方法です。患者が自ら登録して受け取るLINE・メールの案内は、不特定多数への一方的な広告とは性質が異なります。

整骨院・鍼灸院では、新規獲得より既存患者の再来のほうがコストを抑えやすいのが一般的です。次回来院の目安や予約のリマインドを効能の断定を避けた事実ベースで届ければ、規制に配慮しつつリピートを高められます。運用は整骨院のLINE活用でリピートを増やす方法で解説しています。

治療院HUBは、患者が自ら登録したLINEへの自動配信を無制限で行え、来院履歴に基づくリピート分析・予約管理を1つにまとめられます。広告に依存せず再来導線を仕組み化したい院の選択肢です。本人同意の配信でも効能の断定は避け、事実ベースにとどめます。

MEO・SNS・口コミで規制リスクを抑えて新規接点を増やす

新規接点は、効果効能を訴求しない「事実情報」と「正当な口コミ」で増やすのが安全策です。Googleビジネスプロフィール(MEO)には施術所名・所在地・営業時間・予約可否を整え、写真は院内や設備など効能を誤認させないものを選びます。詳しい手順は整骨院のMEO対策を参照してください。

口コミは有効ですが、対価と引き換えに高評価を依頼するとステマ規制違反です。施術後に「よろしければご感想を」と中立的に依頼し、評価を誘導しない運用が前提です。使える表現は美容鍼で新規を集める方法整骨院の集客完全ガイド鍼灸院の集客方法でも整理しています。

MEO・SNS・口コミで効能を訴求せず接点を増やす運用イメージの図解
MEO・SNS・口コミで効能を訴求せず接点を増やす運用イメージの図解

よくある質問

Q1. 整骨院・鍼灸院の広告で「治る」「効果がある」と書いてもいいですか?

原則として書けません。あはき法第7条・柔道整復師法第24条は広告できる事項を限定列挙しており、効果効能は含まれないためです。「治る」「効く」の断定はもちろん、症状名(腰痛・肩こり等)で改善を示唆する表現も範囲外。広告できるのは氏名・施術所名・所在地・施術日時・厚労大臣指定事項などに限られます。

Q2. ホームページやSNSも広告規制の対象になりますか?

施術所が自ら運営するウェブサイトは、従来「原則として広告規制の対象外」と整理されてきました。利用者が自ら検索して訪れる情報源で、一方的な広告とは性質が異なるためです。ただしリスティング・バナー広告は広告に該当し得るほか、ステマ規制や誇大表現の問題は媒体を問わず生じます。論点が割れる領域のため、最終的な線引きは所管の保健所や専門家に確認してください。

Q3. ビフォーアフター写真や患者さんの体験談は掲載できますか?

効果を誤認させるおそれがあるため、一般的な広告では原則として掲載できないと整理されています。効果に個人差があるのに、誰でも同じ結果が得られるかのような印象を与えるためです。媒体によって扱いは分かれますが、リスクの高い表現である点は共通です。迷う場合は所管の保健所・専門家に確認してください。

Q4. 広告規制に違反するとどうなりますか?

まず所管の保健所による指導・是正の対象となるのが一般的です。法律上の罰則も定められ、柔道整復師法では第30条第5号により30万円以下の罰金が規定されています(あはき法にも同様の罰則があります)。実務上はいきなり罰則ではなく保健所から修正を求められ、応じれば是正で済むケースが多いとされますが、悪質な場合は法的措置の対象になり得ます。

Q5. 規制を守りながら集客するにはどうすればいいですか?

3つあります。(1)広告できる事実情報・厚労大臣指定事項を整える、(2)既存患者が自ら受け取るLINE等で再来を促す、(3)MEO・正当な口コミで効能を訴求せず新規接点を増やす——です。効能の断定や比較優良表現を避け、「事実情報」と「本人同意の情報提供」に軸足を置くのが基本です。

まとめ

あはき・柔整の広告は書ける項目が法律で限定列挙され、効果効能・ビフォーアフター・体験談・技能の優秀性は原則として広告できません。2025年(令和7年)2月18日の新ガイドラインは、この判断基準を国の指針として明文化し、虚偽・誇大・比較優良などの広告を適正化の対象として整理しました(費用を払って表示するリスティング広告も規制対象の媒体に含まれます)。安全な集客の近道は、広告できる事実情報を整え、既存患者へのLINE等の再来導線と効能を訴求しないMEO・口コミに軸足を移すこと。迷う表現は所管の保健所・専門家への確認を徹底してください。


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