
施術所の構造設備基準|6.6㎡・3.3㎡と保健所確認【2026年版】
施術所の構造設備基準|6.6㎡・3.3㎡と保健所確認【2026年版】
施術所の全国共通基準は、専用施術室6.6㎡以上、待合室3.3㎡以上、換気、消毒設備、清潔・採光・照明・換気の確保です。(出典: 柔道整復師法施行規則第18条、あはき法施行規則第25条)物件の広さだけを見て契約せず、施術室と待合室の区画、開口部または換気装置、消毒設備を図面と現地の両方で確認します。
この記事では、柔整・あはきの省令が定める最低要件と、管轄へ確認する地域の指導事項を分けます。開設届の記載事項は施術所開設届の書き方で確認し、本記事では物件契約・内装着工前の構造設備判断に範囲を絞ります。使いやすいベッド配置や推奨面積ではなく、法令上の適合確認を院長自身が進めるための手順です。
構造設備基準の全国共通要件を先に確認する

構造設備基準とは、施術所が満たす全国共通の最低要件です。使いやすいレイアウトや自治体独自の指導事項とは分けて読みます。
面積・換気・消毒設備の定義
柔道整復師法施行規則第18条は、専用の施術室を6.6㎡以上、待合室を3.3㎡以上とし、施術室の室面積の7分の1以上に相当する部分を外気に開放できることを求めます。ただし、これに代わる適当な換気装置がある場合は例外です。さらに、器具、手指等の消毒設備を備えます(出典: 柔道整復師法施行規則第18条)。
面積は物件全体の専有面積ではなく、専用施術室と待合室をそれぞれ確認します。開口部は面積だけでなく外気へ開放できるかを図面と現地で照合し、機械換気を使う場合は、その設備が例外として適当かを管轄へ確認します。消毒設備も名称だけで済ませず、使用場所と運用を現地で示せる状態にします。
清潔・採光・照明・換気の維持要件
同規則第19条は、施術所を常に清潔に保つこと、採光・照明・換気を十分にすることを衛生上必要な措置として定めています(出典: 柔道整復師法施行規則第19条)。完成検査の日だけ条件を整えるのではなく、開業後も維持する要件です。
院内確認表には、床や施術設備の清掃、自然光または照明の状態、換気設備の稼働、消毒用品の配置を記録します。建築図面で確認できる面積と、営業中に維持する清潔・換気は証跡が異なります。図面確認と日常点検を別行にすれば、「図面が通ったから運用も適合」という思い込みを避けられます。
| 要件 | 全国共通値・状態 | 図面上の確認 | 現地確認 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 専用施術室 | 6.6㎡以上 | 区画・内法寸法 | 実際の区画 | 規則18条・25条 |
| 待合室 | 3.3㎡以上 | 区画・内法寸法 | 利用状態 | 規則18条・25条 |
| 開口部 | 室面積の7分の1以上 | 窓と外気への経路 | 開放可否 | 規則18条・25条 |
| 換気装置 | 適当な装置なら開口部の例外 | 方式・位置 | 稼働状態 | 規則18条・25条 |
| 消毒設備 | 器具・手指等に備える | 設置位置 | 使用可能な状態 | 規則18条・25条 |
| 衛生措置 | 清潔、十分な採光・照明・換気 | 設備計画 | 日常の維持 | 規則19条・26条 |
柔整とあはきの基準を比較する

柔整とあはきは別の施行規則に基づきますが、全国共通の面積・換気・消毒・衛生要件は対応しています。
同じ数値で確認できる項目
あはき法施行規則第25条も、専用施術室6.6㎡以上、待合室3.3㎡以上、施術室面積の7分の1以上を外気へ開放できる構造とし、適当な換気装置がある場合を例外にしています。器具、手指等の消毒設備も必要です(出典: あはき法施行規則第25条)。
同規則第26条は、常に清潔に保ち、採光・照明・換気を十分にする措置を定めています(出典: あはき法施行規則第26条)。したがって、柔整とあはきの数値を別々の推測で扱う必要はありません。ただし、根拠条文と届出様式は別なので、併設院は両方の確認欄を用意します。
併設時に管轄へ確認する項目
省令原文だけでは、柔整とあはきを併設する場合の固定壁、入口の共用、施術区画の兼用、手洗い位置を全国一律に断定できません。数値が共通であることと、同じ室をそのまま両制度の専用施術室として扱えることは別の問いです。
併設計画では、各業務を行う範囲を色分けした平面図を用意し、「どの区画を柔整、あはきの専用施術室として確認するか」「待合室や消毒設備を共用できるか」を管轄へ質問します。回答日、担当窓口、示した図面の版番号を残し、口頭回答だけを施工担当へ伝言しないようにします。
| 判定層 | 面積・換気・消毒 | 固定壁・入口・共用 | ベッド配置・受付動線 |
|---|---|---|---|
| 省令で確定 | 数値と基本要件を照合 | 原文で一律断定しない | 原文の対象外 |
| 管轄へ確認 | 換気装置の適否 | 併設時の区画運用 | 地域指導との関係 |
| 院内設計 | 要件を下回らない | 回答を施工図へ反映 | 日常の使いやすさを設計 |
平面図と現地で適合を確認する

図面には法定要件の確認位置を直接書き込み、現地確認の結果と対にします。設計中の図と竣工後の状態を混同しないことが要点です。
面積と開口部を図面で照合する
最終平面図へ、専用施術室の境界と面積、待合室の境界と面積、外気に開放できる開口部の位置と面積を書き込みます。6.6㎡と3.3㎡は区画ごとの最低値で、物件全体の面積を足して代用しません。開口部を採用する場合は、施術室面積の7分の1以上か計算根拠も残します(出典: 柔道整復師法施行規則第18条、あはき法施行規則第25条)。
図面の記載値は、壁の仕上がりや造作後の寸法とずれることがあります。契約前は候補図面、着工前は施工図、完成前は現地寸法という3時点で照合し、版番号と測定日を更新します。院長が数値を確認し、施工担当が変更した箇所は再測定対象として印を付けます。
換気装置・消毒設備を現地で照合する
換気装置を開口部要件の例外として使うなら、種類、設置位置、外気への経路、稼働状態を記録し、図面を持って管轄へ適否を確認します。「換気扇がある」という一言では、適当な換気装置に該当するかを確定できません。工事後はスイッチを入れ、運転できる状態まで確かめます。
消毒設備は、器具と手指等を衛生的に扱える配置かを現地で確認します。省令が求める設備と、院内の清掃・補充ルールを分け、設置写真、確認日、担当を残します。器具の種類や施術方法に応じた具体的な運用は院内で定め、法令に書かれていない設備仕様を全国必須と表示しません。
省令と地域の指導事項を混ぜない

確認表を「省令で確定」と「管轄回答待ち」の二層にすると、地域差を全国基準として広げる誤りを防げます。
全国一律と断定しない設備例
固定壁の仕様、施術区画の入口、手洗い場の設置位置、併設時の共用可否などは、省令に規定がないため全国一律の結論を出しません。省令は器具・手指等の消毒設備を求めますが、手洗い場を必ず施術室内へ置くという位置まで規定していません。
自治体の案内や事前相談で追加確認を求められた場合は、「法定基準に上乗せされた全国要件」ではなく、その管轄で確認した事項として記録します。別地域への移転や多店舗展開時には回答を流用せず、新しい所在地の管轄へ同じ図面項目を確認します。
管轄へ質問する文面と記録欄
質問時は「この物件で開業できますか」だけでなく、図面の版、業務種類、施術室と待合室の面積、換気方法、消毒設備、併設の有無を示します。質問を一項目ずつ番号化し、回答欄には回答日、窓口名、担当、回答内容、追加資料、次の確認期限を残します。
回答後に図面が変わったら、変更部分を示して再確認します。旧版への回答を新版の適合根拠として使わないよう、図面名と回答記録を同じ管理番号で結びます。電話と窓口で回答が分かれた場合は自己判断で都合のよい方を採用せず、差分を伝えて確認を取り直します。
物件契約・内装着工前に確認を終える

構造要件の未確認を工事後へ持ち越すと、区画や換気の変更が大きくなります。契約と着工の判断点より前に確認工程を置きます。
1人院の物件確認フロー
1人院は、(1)全国共通要件を候補図面へ書き込む、(2)現地で寸法と設備を照合する、(3)地域確認項目を別欄にする、(4)管轄へ図面を示して相談する、(5)回答を契約・着工判断へ反映する、の順で進めます。各工程の完了条件を「図面記入済み」「現地確認済み」「回答記録あり」と定義します。
予約や施術の合間で進める場合も、回答待ちを契約可と読み替えません。未確認項目には担当と期限を置き、契約判断者である院長が一覧を閉じます。開業全体の資金・採用・集客工程は整骨院の開業完全ガイドで確認し、本表では構造適合の証跡だけを管理します。
2〜3人院と内装業者の確認分担
2〜3人院では、院長が法令と管轄回答の責任者、施工担当が図面・寸法・設備仕様の更新者、従事者が実際の施術動線の確認者になります。施工担当へ「保健所対応一式」と丸投げせず、管轄へ示した版と工事に使う版が同じかを院長が確認します。
構造適合の確認後に、WEB予約のメニュー、スタッフ別シフト、受付可能枠を設計します。治療院HUBは構造基準を判定する製品ではなく、要件を満たした院のWEB予約、LINE連絡、患者情報、来院履歴を運用する仕組みです。行政確認の完了証跡と予約設定の完了を別行にして管理します。
構造設備基準のFAQ
全国共通の条文から回答できる範囲と、図面を示して管轄へ確認する範囲を分けます。
換気装置があれば開口部1/7は不要ですか
柔整・あはきの施行規則は、適当な換気装置がある場合を開口部要件の例外としています。装置が具体的に適当かは、方式と外気への経路を記した図面を管轄へ示して確認してください(出典: 柔道整復師法施行規則第18条、あはき法施行規則第25条)。
手洗い場は施術室内に必須ですか
省令は器具、手指等の消毒設備を求めますが、設置場所まで全国一律には定めていません。予定位置と施術動線を図面に示し、管轄の指導事項を確認します。
柔整と鍼灸の併設では必ず別室ですか
省令に併設時の別室義務を定めた規定はなく、全国一律の別室義務とは確定できません。各業務の区画を色分けした図面を用意し、専用施術室の扱いと共用できる設備を管轄へ確認します。
開業後に設備を変える場合はどうしますか
構造設備は開設届の法定事項に含まれるため、変更届の対象になり得ます。工事へ着手する前に管轄へ確認し、変更日、図面版、回答、提出控えを同じ台帳で管理します。
まとめ|全国基準と地域指導を二層で確認する
施術所の構造設備は、専用施術室6.6㎡以上、待合室3.3㎡以上、開口部または適当な換気装置、消毒設備、清潔・採光・照明・換気という全国共通要件から確認します。図面に面積と設備位置を書き込み、現地寸法・稼働状態と照合してください。
固定壁、手洗い位置、併設時の共用などは、全国基準と断定せず管轄確認欄へ置きます。構造適合を契約・着工前に確定した後、WEB予約やスタッフ別シフトを設計すると、行政判断と日常運用の役割を混同せずに開業準備を進められます。
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