
あはき療養費の2026年7月改定|鍼灸・マッサージの対応
あはき療養費の2026年7月改定|鍼灸・マッサージの対応
2026年7月1日以降のあはき療養費改定では、施術料と訪問施術料だけでなく、支給対象外、同意書訂正、明細書の院内運用も更新されました。(出典: 厚生労働省「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について」(令和8年6月5日 保発0605第8号)、厚生労働省「『はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給の留意事項等について』の一部改正について」(令和8年6月5日 保医発0605第3号)、厚生労働省「はり・きゅう及びあんま・マッサージに係る明細書について(通知)」(令和8年6月5日 保医発0605第4号))院内では、料金掲示、既存レセプトコンピュータ、訪問記録、同意書、患者説明、明細書を同じ施行日で切り替えます。
今回の対応は料金表の転記だけでは終わりません。月16回以降の減額、訪問施術料4・5の集中率、自己・自家施術、紹介料等、オンライン診療による同意書交付、訂正方法、患者意向の事前確認まで、担当・時点・証跡を割り当てます。
この記事では、鍼灸とあん摩・マッサージを分けた現行値を入口として示し、1〜3人院の切替工程へつなげます。保険適用の基本は鍼灸院の保険適用と療養費請求、柔整側の変更は柔整療養費の2026年7月改定を参照してください。
2026年7月改定の全体像を早見する

2026年7月のあはき改定対応とは、鍼灸・マッサージの現行料金、訪問区分、支給対象外、同意書、明細書を同じ施行日基準で院内へ反映することです。五つの領域を一枚にします。
施行日と鍼灸・マッサージの変更範囲
現行料金は2026年7月1日以降の施術分から適用されます(出典: 厚生労働省「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について」、令和8年6月5日 保発0605第8号)。鍼灸とあん摩・マッサージには別々の料金表があるため、院内表でも列を分けます。
変更領域は、(1)初検・施術・訪問等の料金、(2)訪問施術料1〜5、(3)減額・支給対象外、(4)同意書、(5)明細書です。各行に「直す書類・画面」「担当」「実施時点」「確認証跡」を付け、料金だけ更新済みになるのを防ぎます。
料金以外に直す院内運用
訪問記録には同一日・同一建物の患者数と施設等を確認できる項目を持たせます。同意書はオンライン診療での交付を不可とする扱いと訂正方法を共有し、明細書は交付方法と患者意向の確認記録を更新します(出典: 厚生労働省「『はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給の留意事項等について』の一部改正について」(令和8年6月5日 保医発0605第3号))。
| 変更領域 | 主な確認 | 直す院内資産 | 証跡 |
|---|---|---|---|
| 料金 | 鍼灸・マッサージの現行値 | 掲示・設定 | 確認日 |
| 訪問 | 人数区分・回数・集中率 | 訪問記録 | 月次表 |
| 対象外 | 関係性・紹介料等 | 受付確認 | 確認記録 |
| 同意 | 交付・訂正 | 同意書運用 | 原本確認 |
| 明細書 | 交付単位・患者意向 | 明細書・説明 | 文書確認 |
鍼灸とマッサージの現行料金を比較する

料金は網羅表を作ることが目的ではなく、どの院内資産へ反映するかを判断する入口です。一次資料の項目名と単位を変えずに転記します。
鍼灸の初検料・施術料・訪問施術料
鍼灸は、1術の初検料2,000円、2術の初検料2,320円、1術の施術料1,650円、2術の施術料1,820円です。訪問施術料1〜5は、1術が3,950円、2,800円、2,110円、1,800円、1,720円、2術が4,120円、2,970円、2,280円、1,970円、1,890円です(出典: 厚生労働省「療養費の支給について」、令和8年6月5日 保発0605第8号)。
| 区分 | 1術 | 2術 | 院内反映 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 初検料 | 2,000円 | 2,320円 | 掲示・設定 | 保発0605第8号 |
| 施術料 | 1,650円 | 1,820円 | 掲示・設定 | 同通知 |
| 訪問施術料1 | 3,950円 | 4,120円 | 訪問設定 | 同通知 |
| 訪問施術料2 | 2,800円 | 2,970円 | 訪問設定 | 同通知 |
| 訪問施術料3 | 2,110円 | 2,280円 | 訪問設定 | 同通知 |
| 訪問施術料4 | 1,800円 | 1,970円 | 訪問設定 | 同通知 |
| 訪問施術料5 | 1,720円 | 1,890円 | 訪問設定 | 同通知 |
マッサージの局所数・訪問施術料
あん摩・マッサージのマッサージ料は、1局所470円、2局所940円、3局所1,410円、4局所1,880円、5局所2,350円です(出典: 同療養費支給通知、令和8年6月5日 保発0605第8号)。局所数と訪問施術料1〜5を別欄にし、単純な一律単価にまとめません。
訪問施術料は同一日・同一建物で施術した患者数に対応する区分を確認します。鍼灸・マッサージとも、個別患者の最終算定は現行通知、訪問記録、既存レセプトコンピュータで確認してください。この記事の表は料金設定の正本を代替しません。
訪問1〜5と減額条件を入口判定する

訪問は人数区分を選んだ後に、月内回数、集中率、特別地域等を重ねます。一つの分岐だけで確定しない確認順を作ります。
同一日・同一建物の人数区分
訪問施術料は、同一日・同一建物で施術した患者数に応じ、1人が訪問施術料1、2人が2、3〜9人が3、10〜19人が4、20人以上が5です(出典: 厚生労働省「療養費の支給について」、令和8年6月5日 保発0605第8号)。患者ごとの訪問先名だけでなく、同じ建物で施術した全体人数を日単位で確認します。
訪問予定表には患者、施設等、施術日、同一建物人数を置きます。予約時点の予定人数と当日の実績が違う場合は実績へ更新し、患者別履歴だけを見て人数区分を決めないようにします。
月16回以降・集中率・特別地域等の確認
同一患者の月16回以降は、鍼灸では施術料・訪問施術料・電療料、あん摩・マッサージではマッサージ料・訪問施術料・温罨法(電気光線器具を使用した場合を含む)・変形徒手矯正術を、所定料金の100分の50(50%)で算定します。訪問施術料4・5を算定する施術所で、同一月の集中率が100分の90(90%)以上なら、当該月・当該施設の訪問施術の全料金を100分の80(80%)で算定します。訪問施術料を算定せず施術料を算定した回数も集中率に含めます(出典: 同療養費支給通知、令和8年6月5日 保発0605第8号)。なお、あん摩・マッサージ側では、この取扱いは出張専門の施術者が施術料を算定している場合として定められています。
| 現行ルール早見 | 確認値 | 院内で分ける欄 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 月16回以降 | 鍼灸=施術料・訪問施術料・電療料/マッサージ=マッサージ料・訪問施術料・温罨法・変形徒手矯正術を100分の50 | 患者別月内回数 | 保発0605第8号 |
| 施設等への集中 | 集中率100分の90以上で当該施設の訪問料金を100分の80 | 施設等別の分母・分子 | 同通知 |
| 集中率に含める回数 | 訪問施術料を算定せず施術料を算定した回数も含む | 施術料のみの回数 | 同通知 |
| マッサージ料 | 1局所470円・2局所940円・3局所1,410円・4局所1,880円・5局所2,350円 | 局所数 | 同通知 |
このほか特別地域加算や片道16キロメートル超の条件があるため、現行通知で追加確認します(出典: 同通知)。院内月次表には「患者別回数」「施設等別回数」「集中率」「施術料のみの回数」「追加条件」を分け、既存レセプトコンピュータで最終確認してください。
支給対象外・同意書・明細書を更新する

料金の反映と並行し、対象関係、同意書の取得・訂正、明細書交付を更新します。受付用の短い確認項目と院長確認を分けます。
紹介料等・自己自家施術・オンライン診療同意
患者紹介の対価として紹介者へ金品等の経済上の利益を提供した場合や、施術者が自分自身へ行う自己施術、家族等への自家施術は支給対象外とする扱いが示されました。施術者との関係と紹介経路を確認し、患者獲得施策と療養費対象の判断を混同しません(出典: 厚生労働省「支給の留意事項等について」の一部改正、令和8年6月5日 保医発0605第3号)。
また、オンライン診療によって同意書を交付することは認められないと通知されています(出典: 同留意事項改正通知)。鍼灸・あはき療養費の同意書も参照し、同意取得の方法と原本確認を院内手順へ入れてください。
同意書訂正・明細書・患者意向確認
同意書を訂正するときは、保険医が二重線と署名で訂正します。署名に代えて訂正印でも差し支えありませんが、修正テープや修正液等は使用できません(出典: 同留意事項改正通知、保医発0605第3号)。院側で書き換えず、訂正済み原本を確認します。
明細書発行加算は10円です。患者の求めに応じて明細書を1か月単位で交付する場合は、患者の意向をあらかじめ文書で確認します(出典: 厚生労働省「はり・きゅう及びあんま・マッサージに係る明細書について(通知)」(令和8年6月5日 保医発0605第4号))。画面表示による確認方法を使う場合も、通知の様式・要件を現行版で確認してください。
1人院の切替工程を作る

少人数院では、変更領域を作業順へ変換し、施術の合間でも再開位置が分かるようにします。各工程に担当、時点、証跡を置きます。
1人院が施術の合間に切り替える順序
1人院は、(1)保発0605第8号で料金・訪問区分を確認する、(2)保医発0605第3号で対象外・同意を確認する、(3)保医発0605第4号で明細書を確認する、(4)料金掲示とレセコン設定を照合する、(5)訪問記録・同意書・患者説明を更新する、(6)初回月を点検する、の順で進めます。
完了証跡は、一次資料の版、掲示確認日、設定確認記録、新しい訪問記録、同意書確認記録、患者意向文書です。一つずつ閉じ、料金設定だけを変更して案件を完了にしません。疑義は請求窓口やレセコンベンダーへ確認します。
2〜3人院で院長と受付が確認する順序
2〜3人院では、院長が通知・算定・レセコン・同意書、受付が掲示・訪問予定・明細書・患者案内、施術者が訪問実績と患者説明を担当します。受付は対象外や算定を判断せず、院長が確定した確認項目を運用します。
治療院HUBは、WEB予約、LINE連絡、患者情報、来院・訪問履歴、簡易メモ、スタッフ別シフト、自費の継続動線を管理します。療養費の算定・請求・同意書判定・明細書作成は既存レセプトコンピュータと院内手順に残し、その外側で訪問予定や説明日を同期します。
あはき療養費改定のFAQ
適用日、往療料、明細書の患者意向、オンライン診療による同意書交付を確認します。
いつの施術分から適用ですか
2026年7月1日以降の施術分からです。料金表、訪問記録、同意書手順、患者説明、明細書を同じ適用日で切り替え、初回月に照合してください。
往療料は完全になくなりましたか
いいえ。2026年7月の料金表と明細書様式には往療料の項目が残っています(出典: 保発0605第8号・保医発0605第4号)。全面廃止とせず、個別の適用は現行通知と既存レセプトコンピュータで確認します。
月単位の明細書は院側だけで決められますか
決められません。患者の求めに応じて1か月単位で交付する場合は、患者の意向をあらかじめ文書で確認します。説明日と確認方法を記録してください。
オンライン診療で交付された同意書を使えますか
通知はオンライン診療による同意書交付を認めていません。取得方法を院内で確認し、訂正が必要なら保険医による二重線と署名または訂正印で対応します。
まとめ|料金と同時に同意・明細書・訪問記録を直す
2026年7月1日以降のあはき改定では、鍼灸・マッサージの料金、訪問1〜5、月16回以降、集中率、支給対象外、同意書、明細書を同じ版管理表へ置きます。変更点ごとに院内資産、担当、実施時点、証跡を割り当ててください。
算定・請求は既存レセプトコンピュータ、同意書と明細書は現行通知、患者情報・WEB予約・LINE・訪問履歴は患者管理という境界を保ちます。整骨院のカルテ・施術録ガイドも参考に、根拠記録と患者接点の簡易メモを混同しない運用にします。
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